2011年3月2日水曜日

2月に読んだ本

2月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1387ページ

まんまこと (文春文庫)まんまこと (文春文庫)
人気の時代小説家っということで、「やんちゃ二人に堅物ひとり」という帯のコピーにそそられて読みました。が、期待が大きかったせいかちょっと拍子抜け。キャラクターも人物設定も事件の謎解きも、全体にもの足りませんでした。やっぱり初読みは『しゃばけ』にしておけば良かったかな?
読了日:02月21日 著者:畠中 恵

武智鉄二という藝術 あまりにコンテンポラリーな武智鉄二という藝術 あまりにコンテンポラリーな
「武智鉄二」「武智歌舞伎」と聞いたことはあっても実態はよく分らず、どのくらいの影響力があったのかも掴めませんでした。本当は戦中戦後の危機的状況に伝統芸能の命脈を私財を投じて救った稀代の文化人だったのですね。凄い仕事をしてたのにポルノ映画への傾倒が世間にドン引きされた後年、満身創痍の破産状態でも体制への悪態をやめなかった奇怪で魅力的な人物。弟子もなかったけど、後継者として唯一認められたのが松井今朝子女史で、最晩年には日本オペラ演劇の分野で良い仕事をしていたというのも良かった。もっと評価されるべき人だと思う。
読了日:02月16日 著者:森 彰英

短篇集hi mi tsu ki chi ヒミツキチ (ビッグコミックススペシャル)短篇集hi mi tsu ki chi ヒミツキチ (ビッグコミックススペシャル)
この作家セレクションが40代周辺読者にたまらんね、きっと。幼い頃の「秘密基地」原イメージも共有できます。久々の高野文子先生の新作が載るというので即買いだったのですが、わずか1ページでした(涙)。希少種すぎる〜!でも竹林のエピソードは異彩を放っていて、それなりに満足したりして。個人的な記憶と思わせながら微妙にそれてしっかり創作していたいがらしさんに1票。それにしても、日本国中にどんだけの秘密基地が存在したのか?と思うと、日本人(だけじゃないのかな?)の巣作り本能というものに思いをめぐらしてしまいます。
読了日:02月11日 著者:川上 弘美,さそう あきら,三好 銀,いがらし みきお,福岡 伸一,大友 克洋,花輪 和一,五十嵐 大介,高野 文子,畑中 純,山本 直樹,黒田 硫黄,逢坂 みえこ,業田 良家,安倍 夜郎,ほり のぶゆき,西宮 大策,水道橋 博士,すぎむら しんいち,福満 しげゆき

双調平家物語〈11〉平家の巻(承前) (中公文庫)双調平家物語〈11〉平家の巻(承前) (中公文庫)
後白河院はやっぱりとらえどころがない不気味な存在。やっと本来を取り戻した摂関家も忠通が亡くなると砂城のごとし。成り上がりの謗りを避けようと欲に走らず、転がり込む餌だけを得ていた清盛に結局笑いが止まらないほどの財がめぐってくるというところがドラマチックでした。それにしても生き残るのは奇人変人ばかり。次号はいよいよ平家栄華の時代でしょうか。
読了日:02月09日 著者:橋本 治
読書メーター

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