2009年9月27日日曜日

おやじカフェ

慙愧丸プロジェクトの相棒、クマガイコウキさんが「おやじカフェ」(Sメディアテーク)のゲストで出るというので、覗いてみました。

「おやじカフェ」というのがどういう催しなのか知らずに、心の準備もなく参加したところ、ちょっと当節はやりの婚活セミナーのようなコミュニケーション型イベントでした。

主宰の尾崎行彦さんによると、「いまは自分たちの青春時代にはあった『喫茶店的コミュニケーション』がなくなった」というところから、発想された企画だとか。うたい文句は、「相談のります。」「説教させてよ。」「相談ごとがなくても気になったら気軽に寄ってね!お茶飲みだけでも歓迎」とのこと。

たしかに私にも大学とバイト以外のほとんどの時間を過ごしていた喫茶店がありました。(今は無き「Goodman」だし)。書籍に関する情報の多くをバイト先(今はなき「八重洲書房」だし)で収集し、映画に関するほとんどの情報をその喫茶店で得ていたのでした…(遠い目)。あの書店も喫茶店も無くなって久しいです。そういう空間もあったけど、なけなしの薄い財布の中身をほぼ書籍と映画に散在していた自分という存在もいましたよ(´;ω;`)。

そして、何かと話を聞いてくれる大人や自分の10年後や20年後にこういう大人になっていたいと思うようなイメージを与えてくれる大人が、身の回りにいた幸運を感じる今日この頃であります。

尾崎さんの言いたいこともよく分かる気がします…。でも、何かが違うこのイベント…。

まず、ひとりひとりにネームプレートが渡され、自分の名前(ニックネーム可)を首から提げる。今日のゲストの正体は広報されているので、話を聞きたい、相談ごとがあるという目的意識を持った人がやってきます。もちろん、回数を重ねているイベントなので常連さんもいるみたいですが…。場の空気的に、カウンターの脇の方で珈琲など飲みながら、そこで語られている話題にふふふとこっそり聞き耳を立てる、などというポジションは許されないのでした。自分はどういう人間か明かしつつ、積極的にコミュニケーションすることを暗黙のうちに求められている感じ。

クマガイさんは映像作家なので、このテーブルでは映画とかマンガとか、そういうクリエイター志向の若者の就職相談のような内容が濃かったかな。(チラシに「映画監督して成功するには?」というコピーもあったのですが)。さまざまな経験をもった老荘男女が若者に檄を飛ばしたりもしていてそれはそれで面白かったですが、なんていうか若者の悩みって、20年くらい時代が下って時代は変わっているとか言われても、本質的にあんまり変わらないのですね。

全体にまじめな直球なやりとりでしたね。

でも、喫茶店で交わされる会話なんて、基本的にどうでもいい蘊蓄話とか、無責任な噂噺や、やたらと回りくどい話だったような気もするわけです。なんとなく感じた違和感は、その辺りに起因するのでしょうか?いずれ異世代との出会いをこういう形でセッティングしないと無い!というのは、なんとも行き詰まり感を感じますね。

それにしても、クマガイさんのお話は相変わらず面白かったです ( ^ω^ )。

そういえば、話の途中でいつの間にかテーブルについたと思ったら、突然、話の流れ関係なしにヒューマンカウンセリングがどうしたという話でブレイクしだした自称?「人間鑑定士」なる人物もいましたな。聞けばその方も「常連」だそうな。…なるほど〜、「おやじカフェ」、次回は11月29日だそうです。要予約です。

2 件のコメント:

  1. おやじカフェ、ずいぶん昔に参加しました〜
    クマガイさんも参加(?)されたのですね。参加したかったです。
    話を始めるために一人一人順番に話をさせられるのは仕方ないな〜と流しつつ、他の人の話の時に聞いていたことが結構勉強になったりしました。

    喫茶店文化に接したことがないので、
    こちらで喫茶店に入るのにいちいちびくびくしています(汗)

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  2. >和田さん
    そういえば、いつだったか参加してきたって言ってたね。たぶん、目的が先に立っている人たちが集まってくるというところが、喫茶店的でない感じがしたんですよ。
    でも、そういう公共が準備した空間でしか異世代間のコミュニケーションとか不思議な大人との出会いとかって望めないというのも哀しいですね。批判するとかいうつもりはないんですが、違和感があったわけです。
    ぜひ、G阜でいい喫茶店を見つけてまったりしてくだされ。

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