2010年9月1日水曜日

8月に読んだ本

8月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1067ページ

日々談笑 小沢昭一対談集 (ちくま文庫)日々談笑 小沢昭一対談集 (ちくま文庫)
ほぼ1990年代に雑誌等に掲載された対談を集めたもの。話の引き出し方、引き出され方、卓越してます。ご自分の好きなことに正直であられることが相手の話を引き出す最良の手なんでしょうか。井上ひさしさんと関敬六さんとの“渥美清さんの追悼鼎談”がグッときました。それから、騎馬オペラ・ジンガロの応援隊長をしていて、そのすばらしさを網野善彦先生に説明する下りが面白かった。
読了日:08月22日 著者:小沢 昭一

紙しばい屋さん紙しばい屋さん
横浜市歴史博物館の「大紙芝居展」で紹介されていたを見て買って読みました。米国に渡った少年の心にずっと残っていた戦前の日本文化が「紙芝居」だったというのが意味深いです。現代のおじいさんがリアルな筆致で、当時のおじいさんが紙芝居の中の物語として描かれるところが作りとしては面白いのかな。
読了日:08月21日 著者:アレン セイ

へうげもの(11) (モーニング KC)へうげもの(11) (モーニング KC)
山田先生は全体的に平坦な絵が特徴ですが、この巻にいたり「息を止めた一瞬の表情」の作画に独自の境地を得たようの思います。一筆入魂の顔の表情…仏像のような深遠さもあり、圧倒。お話しの方は、ご夫婦の雨降って地固まるも微笑ましいですが、大地震で大損しても伏見城のインテリアコーディネーターの大役をゲットする逞しさというかぬかりなさが凄い。また剽げのDNAは小堀作蔵(遠州)へ…。
読了日:08月12日 著者:山田 芳裕

幕末あどれさん幕末あどれさん
政治の渦中にいるわけでない旗本の次男坊として生まれた2人の若者の青春像を通して幕末を照射する。揺るぎなきものとしてあったはずの江戸を支えた精神が砂のようにもろもろとくずれていく不安や焦り…若者ならではの狭量さ。芝居の世界に身を沈め斜に構える宋八郎、幕府陸軍の泥沼の教練の先に出世の道を求める源之介。翻弄される男達に対し、凜とした千鶴や飄とした花紫の健気さが、とても強いものに感じます。
読了日:08月08日 著者:松井 今朝子

イタリア家族 風林火山 (ぶんか社コミックス)イタリア家族 風林火山 (ぶんか社コミックス)
たしかにそんじょそこらの人生とは違う波瀾万丈さというのはわかります。しかし、『テルニエ・ロマエ』のぶっ飛んだ作り事の世界が面白かっただけに、自己ネタ漫画は安直ちゅうかお手軽な感じが…。まぁ、いいんですけどね。それから、田舎住まいの漫画家というのは最近よく聞きますが、地球の裏側にいても仕事が出来るんだということがわかりました。
読了日:08月02日 著者:ヤマザキ マリ
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