2011年1月2日日曜日

12月に読んだ本

12月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2218ページ

平凡倶楽部平凡倶楽部
何気ない日常をとても丁寧に生きている方なのだな。そういう視点があの作品この作品を生み出しているのだなと痛感しました。原稿用紙を絵にしてしまった回も「すげー!」けど、カミングアウトとも言える「婚姻届」もジンと来ました。学生時代に書いた学級新聞や同人誌を思い出す手書き文字もgood!さらっと描かれる絵の達者さに何より脱帽。
読了日:12月29日 著者:こうの 史代

星と輝き花と咲き (100周年書き下ろし)星と輝き花と咲き (100周年書き下ろし)
男性が圧倒的に権威を持つ日本の芸能界。「女流」といわれる芸人さん達の実態や歴史を知りたいと思っていた矢先の松井先生の書き下ろし。待ってました!明治の文明開化の中で花開く「娘義太夫」ブーム。円朝や伯円、五代目歌右衛門まで出て、当時の芸能界を活写。元祖アイドルと、「堂摺連・追っかけ連」はアイドルヲタみたいでちょっと怖いし、醜聞記者もうろついています。寄席の古い慣習が根強い業界で、綾之助の売出しに奔走する近久の存在感がまたいいです。巻末の綾之助写真、天海祐希似でかっこいい!!ミーハーになりきって読みました(爆)
読了日:12月26日 著者:松井 今朝子

ストラト! 1 (IKKI COMIX)ストラト! 1 (IKKI COMIX)
「ストラト」とはギターの名前だということも知らない私が読んでも身に応えるものがありました。何を隠そう自分も「人生でやり残したこと、それは…三味線だ!!」と手習い中だから。楽器は違えど、被ること多し!それにしても、最近の漫画は自己ネタが多いなぁ。
読了日:12月23日 著者:中川 いさみ

海月姫(3) (講談社コミックスキス)海月姫(3) (講談社コミックスキス)
やっぱり花森さん、へんな人でした。かき回しますね。主役の3人はバクバクのピュアキャラなんですが、レトロな色仕掛けで迫る地上げ女も憎めません。久しぶりで少女漫画を読んだなぁ〜という。何げに続きが回ってくるのを楽しみにしている自分がいます(爆)…
読了日:12月20日 著者:東村 アキコ

海月姫(2) (講談社コミックスキス)海月姫(2) (講談社コミックスキス)
腐女子コスプレで大変身。劣等感の塊みたいな月海ちゃんも人生変わってきました。三角のもう一つの頂点、シュウシュウ兄ちゃんのキャラが立ってます。そして!またダークホースが出てきましたよ、花森さん!
読了日:12月20日 著者:東村 アキコ

海月姫(1) (講談社コミックスキス)海月姫(1) (講談社コミックスキス)
こういうの少女漫画の王道というのかもしれません。かなりいけてない腐女子(三国志ヲタ、鉄ヲタ、初老ヲタ、市松人形ヲタ、引きこもり漫画家…と、芸が細かい!)が住まう共同アパートに女装のイケメンが入り込んで原石系の女子(くらげヲタ)とのラブコメ。年甲斐もなく、借りた分(3巻)だけ一気読みしてしまいました(爆)
読了日:12月20日 著者:東村 アキコ

文楽のこころを語る (文春文庫)文楽のこころを語る (文春文庫)
あらためて「語り」の世界の奥深さに脱帽。一つ一つの演目の解釈、語りわけ、それを厳しい修行で練り上げられた身体を通して表現する義太夫の芸。「声」の表現の複雑さや階調の機微を語りわける技術の存在を認識しました。電車のアナウンスの「とう〜きょ〜う」も『音』の一種だそうです。考えてみれば当然ですが、大夫さん的には好き嫌いや語りにくさがあっても、それを鍛錬や工夫でのりきって観客に届けているんですね。まさに大夫の成長が芸の一部。芸の夫婦である相三味線と芸人同士の掛け合いや間の話も面白い。観客も成長しないとあかんな。
読了日:12月19日 著者:竹本 住大夫

新版歌祭文―摂州合邦辻・ひらかな盛衰記 (歌舞伎オン・ステージ)新版歌祭文―摂州合邦辻・ひらかな盛衰記 (歌舞伎オン・ステージ)
「摂州合邦辻」を予習のために読みました。台本と、歴代の役を務めた俳優の芸談が載っていて参考になりました。このシリーズ買おうかな?と思ったりして…。
読了日:12月10日 著者:織田 紘二

原節子 あるがままに生きて (朝日文庫)原節子 あるがままに生きて (朝日文庫)
文献の引用で構成される人物伝って最近多いですが、この本もやっぱりなかなか肉迫しないというか、すべる感じがありました。「永遠の処女」といわれた稀代の女優の素顔…とか思わないで、霞の向こうにいる感じのまま、映画を楽しめばいいのかな?とも。久しぶりで、小津BOXの「麦秋」でも見ようかな?と思いました。会田昌江さんではなく、原節子さんに会いに。
読了日:12月09日 著者:貴田 庄

猫の客 (河出文庫 ひ 7-1)猫の客 (河出文庫 ひ 7-1)
まるで愛人を迎える二号さんのように、隣家の飼い猫「チビ」を迎える夫婦の繊細な心持ちがシクシクします。「猫」って本当に不思議ではかない生命体。そして、古いお屋敷の離れに間借りしている文筆家の夫婦とか、詩人の死とか、稲妻小路とか、設定のひとつひとつに湿度を感じるお話でした。チビの死に取り乱して、隣家の奥さんに拒絶される下りがいちばん心に残りました。
読了日:12月03日 著者:平出 隆
読書メーター

2010年に読んだ本
読んだ本の数:77冊
読んだページ数:17339ページ

読書メーターで出てこない私家本扱いの書籍や古書もあるので、もう数冊って感じですが、なかなか読めないものですね。読むの遅いしなぁ。速読教室に行ってみたいものです。今年は20000ページを目標にしよう!(漫画でページ数を稼ぎません←自戒)

『江戸演劇史(上)』(渡辺保 講談社)に始まり、『平凡倶楽部』(こうの史代 平凡社)に終わった2010年の読書生活でした。
 




4 件のコメント:

  1. あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。忙しいなかよく読んでいますねえ、ビックリします。歌舞伎や伝統芸能が多いのも脱帽です。私は最近は文庫本、しかも時代物(捕り物帖はど)ばかりです。冊数を数えてみたら昨年は107冊でしたが、もうちょっと勉強しなければ、と年初に当たって心いましめているところです。

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  2. >zatugeiさん

    あけましておめでとうございます。
    今年もよろしくお願いいたします。

    107冊とは!凄いですね。さすがですね。
    私は圧倒的に遅読なので、なかなか読み進められず情けないです。
    積読本ばかりが増えてしまい、自家中毒起こしそうです。
    数冊を平行して読んだり、つまみ食いみたいにサクサク読むということが出来なんですよね…。

    ところで、zatugeiさんは「読書メーター」ってサイトを知ってますか?
    http://book.akahoshitakuya.com/
    これ、自分の読書生活を管理するのに便利ですよ。
    今読んでる本や、積読本、読みたいと思った本などをメモ感覚で登録できて、統計なども出してくれます。似たような読書傾向の人を「お気に入り」登録しておくと、読後のコメントやノーチェックの本の情報を得ることができ、だいぶ助かっております。お勧めですよー。
    …ま、読書生活においても、自分の趣向がいかにマイナーかも自覚するんですがね… (;´д`) 

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  3. 「読書メーター」、チェックしました。とりあえず登録しました。しかし、私はこういうものを使いこなすのが、おどろくほど苦手です。読んでる本も恥ずかしくて、人には教えられないし・・・。とにかくは、しばらく使ってみます。

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  4. >zatugeiさん

    リアクション早いですね!
    読書メーターのページを発見したので、そちらにメールをお送りしました。
    よろしくお願いします。

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