2013年7月24日水曜日

歌舞伎座7月花形歌舞伎「東海道四谷怪談」

なんか東京に仕事があったんですよね。で、夕方に終わりそうだったので、予定に無かったんですけど、(7月は染五郎に菊之助か〜、幕見にでも寄って帰るかな…)なんて思いついて、空席チェックしたら、前方ブロックしかも花道寄りに1箇所空席を見つけてしまいまして、気がついたらポチってました(;´▽`A`` ま、1幕目は間に合わなそうだったので、ドブに捨てる覚悟で…だったんですが。

 けっこう早くに仕事が片付いてしまいまして、明るい内に東銀座到着。
平日だっちゅうに、賑わっております。

 今月は、音羽屋さんに染高麗が加わって、花形公演です。


○通し狂言 「東海道四谷怪談(とうかいどうよつやかいだん)
 
  序 幕 浅草観音額堂の場
      宅悦地獄宿の場
      浅草暗道地蔵の場
      浅草観音裏田圃の場
  二幕目 雑司ヶ谷四谷町伊右衛門浪宅の場
      伊藤喜兵衛内の場
      元の伊右衛門浪宅の場
  三幕目 本所砂村隠亡堀の場
  大 詰 滝野川蛍狩の場
      本所蛇山庵室の場
   
 お岩/佐藤与茂七/小仏小平   菊之助
 直助権兵衛   松 緑
 奥田庄三郎   亀三郎
 お袖      梅 枝
 お梅      右 近
 四谷左門   錦 吾
 按摩宅悦   市 蔵
 後家お弓   萬次郎
 伊藤喜兵衛   團 蔵
 民谷伊右衛門   染五郎

染五郎の伊右衛門は予想を裏切らない色悪で、ま、高麗屋の芸も播磨屋の芸も継承しなければならないポジションではありましょうが、仁左衛門の得意芸も受け継いでおいて欲しいと思うのは私だけではないでしょう。線の太い役者にもなって欲しいけど、すっきりとカッケー役どころはやっぱりニンと思うので…。で、今回少々気になったのは「濁声」(とあえて言わしていただきます)。悪くてもモテるヤツなんだから、声にも色気が欲しいところですね。でも、虫六的には染高麗には期待値高いので、頑張ってください!

菊之助のお岩・与茂七・小平の三役は初役だそうですが、基本的に上手な人なんですよね、綺麗ですし。虫六の「四谷怪談」の記憶(というか基準)は勘三郎丈のなので、それと競べるのは厳しいかもですが、お岩の憐れと与茂七の颯爽が早変わりで面白かったです。役はどちらか言うと与茂七の方がしっくりしていた感じですが…。お岩さんも悪くないのでもっと何回もやって練り上げてください。今回の役は玉三郎丈に教わったそうですが、勘三郎の演出とも違っていて(自分の記憶も怪しいこともありますが)、いろいろな型があるんだなと思いました。顔が崩れた時のメイクは遠目でみると青いヘルメットに赤い眼がポチッと付いてるみたいで、キカイダーかよ(!)でした。せっかくの深刻な場面なのに、ちょっぴり興ざめしましたかね。

「滝野川蛍狩の場」は滅多に上演されないらしいですが、道行みたいな舞踊劇。お岩と伊右衛門の若く美しくラブラブだった頃の回想で、伊右衛門の夢落ちという場面で、確かに全体からすると違和感はありますが、これが入るとこんなハッピーそうな関係のこともあったのに…人の業って深い…と、コントラストが出て面白いですね。

直助権兵衛の松禄は、最近動きに大きさがないような気がする。教科書どおりの折り紙みたいな演技だなーと、ちょっと残念。殻を破って欲しいです。

「四谷怪談」は、お話は陰湿ですが…早変わりが満載で面白いですね。


で、来月は…、三部制の納涼歌舞伎!
しかも中村屋じゃあーりませんか。
しかも!勘九郎と七之助の日替わり公演で「春興鏡獅子」!
なんと!なんと!なんと!
(また勝国師匠弾きますか…?もしかして勝四郎師匠唄ですか?…←誇大妄想?)

ややや、そして鶴松くん?
育ってる〜、イケメンになってませんか。


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