2013年8月29日木曜日

名物番組がまた一つ…

永六輔さんの超・長寿ラジオ番組「永六助の誰かとどこかで」が、9月いっぱいで打ち切りになるらしい。
「7円の唄」…はがき7円の時代からやっていたんですよね。はがき何段階値上がりしたか計り知れず。

新聞によると、永さんはパーキンソン病に罹られていたそうです。滑舌が鈍っていたのはそのせいだったのですね。たまたまカーラジオで耳にするくらいのリスナーだったので、そんなこととは知らずにいて、「入れ歯が合わない」というのを真に受けていた虫六です。ごめんなさい。
でも、体調を見ながらお仕事続けて欲しいです。
「誰かとどこかで」は特番の予定があるそうです。

七之助の「春興鏡獅子」その2_歌舞伎座新開場柿葺落 八月納涼歌舞伎

さて、前段が長くなってしまいましたが、今月の七之助「春興鏡獅子」です。

もともと真女形の七之助ですから、前シテの弥生は本当に綺麗です。
きびきびしているだけでなく、典雅…。袱紗の踊りの海老反りもしぇ〜ってくらいの体位を決めるし、舞扇の二枚遣いもびしっと決まりました。でも、感じたのはとても丁寧に心を込めて踊っていたということ。スピードだけで見せるということもなく、本当にたおやかで綺麗でした。千穐楽のせいかもしれないけれど、このときを惜しむような、時間のカプセルに閉じ込められたような空間でした。

もちろん父・勘三郎のこの演目は大好きだったし、虫六も幸運なことに2回見るチャンスがありました。なんとか元気を取り戻してもう一度踊って欲しいと心から願っていました。それは叶わなかったけれど。兄の勘九郎の踊りは、上手なことは評判通りですが、本当に父の踊る姿に似ていてビックリするのです。しっかり仕込まれたのだなと思います。七之助も同じ訓練を受けているはずですが、2人とは少し個性が違うという印象を受けます。体型などのせいかもしれないし、見る人がみれば踊り方はそっくりなのかもしれないけれど…。

そんなことを感じながら舞台に向かっていたら、ちょうど獅子頭を手にして踊り始め蝶々が現れて、獅子頭が勝手に動き始めた、その時!……勘三郎が降りてきた……と思いました。獅子頭にひきづられていく仕草をしたその姿に、在りし日の勘三郎丈がオーバーラップしました。(あぁ、中村屋の踊りだ…)
まことに不思議な、勝手な、感慨ですが、客席にいるこちらまで、向こうの世界に連れ行かれそうでした。
ドーパミンあふれでるですよ〜。

弥生が花道から舞台を下がると、胡蝶の精が2人出て来て踊りますが、これが鶴松と虎之介。鶴松くんは小さい時から何回も胡蝶を踊っているので、目をつぶっても踊れる感じでしょうか。やっぱり上手いんですよね。たぶん、胡蝶にしてはやや育ちすぎですかね。…というより、そろそろチャンスがあったら鶴松くんの「春興鏡獅子」を見たいです。きっと良いと思います。

長唄は、唄の立てが杵屋勝四郎、三味線の立てが杵屋巳太郎の七枚七挺。やった〜!小躍りしちゃいました。筋書きには、勝彦、利光、巳津也…とのご贔屓の唄方の名前もあったのですが、千穐楽の舞台にはいなかったようです。お三味線のメンツも筋書きの表記とは違っていたみたい。囃子は田中傳左衛門社中。みなさん、勘九郎と七之助の舞い競べをどっちもみたんですね。いと、うらやまし。
勝四郎師匠の美声、そして、巳太郎師匠の「はお〜〜〜〜」も大薩摩もすっきり清廉なキレがあって気持ち良かったです。

そして、この清々しい演奏で浄められた舞台に、乱序のお囃子…。うわ〜、出てくるぞ…霊獣が…という気配が漂ってきました。
そして登場した獅子の精がキリッとして敏捷でカッコいいこと。獅子の白いふわふわの鬘が似合っています。この獅子はまだ若いね!獅子のようでもあり、麒麟のようでもある。

狂いの毛振りでは、初めは大きな弧を描いて勇壮、後半はビックリするくらい早い動きで毛先がうねってSの字を書いていたよ。思わず、うお〜って歓声があがってました。
そして、息も乱さず最後のポーズ(足を上げてバランスをとるんす)。
すごい。_| ̄|○  若、よくぞここまで成長なされた。

幕が降りたあとの、虫六子の感想「七之助、カッコ良すぎ!!」

ひゃ〜、満足した。また見た−い、けど、今日が千穐楽。おつかれさまでした。
…と、満足した一方で、(まだまだ伸びしろもありそうだな〜)と期待も膨らむ虫六でした。
(来月は、兄弟で「吉原雀」なんですよね…。これまた良さそう…いいなぁ)


本日のお弁当は、歌舞伎座の地下売店でゲットした「鶴亀いなり」。
ちょっぴりわさびの利いたふっくら油揚が美味しかった。おかずもいろいろ入っていてグッドでした。

【おまけ】
これ、本当に蛇足なんですが、帰りに歌舞伎座地下のお土産フロアでぶらぶらしていたら、虫六子が「いまのO栗SとY田Yでない?!」と某有名カップルを発見しました。Oさんの方は、深く帽子を被ってオーラを消していましたが、ご夫人の方はサングラスこそかけていたけどモデル体型に10センチあるんでないか?というヒールのサンダルを履いて、頭ひとつ飛び出しす感じで目立っておりました。高いヒールで歩きにくいのか、ご主人の肩につかまり立ちするような感じで歩いておりまして、これは「平成の吉原おいらん道中」だな〜。さすがに人気俳優OSに肩貸しの男衆をさせるとは、女冥利につきるだろうなーと、妙に感心した次第。
ところで、もちろん歌舞伎見物に来たんでしょうね。誰を観に来たのかな??


2013年8月28日水曜日

七之助の「春興鏡獅子」その1_歌舞伎座新開場柿葺落 八月納涼歌舞伎

虫六子の大学見学に付き合って上京したので、景気づけに2人で新開場の歌舞伎座八月納涼歌舞伎を見に行きました。



本来の目的の都合上たっぷり時間があるわけでないので、拝見したのは第1部のみでした。虫六子にとっては昨年3月の平成中村座以来の歌舞伎見物です。あの時の、雪だるまの勘三郎丈と平成中村座の舞台のバックヤードが開いてスカイツリーが見えた瞬間は今も忘れられないと言っておりました。(雪だるま…印象的だったらしい)


歌舞伎座新開場柿葺落八月納涼歌舞伎
平成25年8月2日(金)~24日(土)

【第一部】
新版歌祭文 一、野崎村(のざきむら)
   
  お光   福 助
  久松   扇 雀
  お染   七之助
  久作   彌十郎
  後家お常 東 蔵

二、新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)
   
【2日~13日】  小姓弥生後に獅子の精 勘九郎
【14日~24日】 小姓弥生後に獅子の精 七之助
  胡蝶の精 虎之介
  胡蝶の精 鶴 松
  用人関口十太夫 宗之助
  家老渋井五左衛門 由次郎

ちなみに、【第二部】は「梅雨小袖昔八丈(髪結新三)」と「色彩間苅豆(かさね)」で、【第三部】は「江戸みやげ 狐狸狐狸ばなし(こりこりばなし)」と「棒しばり」だったのですが、今回は残念ながら見ることができませんでしたので省略。
(虫六子は「棒しばり」が見たかったそうな…、けっこう渋いですね。でも、また見る機会はあるでしょう)

…それにしても、この舞台の千穐楽後、休演を発表した三津五郎さんの容態が心配です。身体共に大きな負荷が掛かっていたのではないでしょうか。とにかくしっかり回復されることを心からお祈りします。ほんとにほんとにお祈りします。


「野崎村」は、
いつもはなんだかお光に感情移入のパターンですが、今回はそれぞれキャラが立っていて、良かったです。

お光(福助)が髪を整える場面で(なんの具合が悪かったのか)‘簪’がしっくり入っていかなかったようで途中で不安定な格好になりまして、そこを福助丈が何気なく抜いて、自然な小道具として使っていたのが、上手いなぁと感心しました。さすがだな。
それで観客としては、なんだか髪に目が行ってしまったわけなんですが、お染が登場すると髪には華やかなビラビラ簪…いかにも大店のお嬢様って感じが簪の比較で伝わってきて、物語を象徴しているような印象をもちました。髪だけでなく、着物や化粧や言葉使いなど対照的に造形されているわけですけども。
七之助のお染は、いいとこのお嬢ちゃんというだけなく、憎めない感じでかわいかった。
それにしても、福助丈はおきゃんなというか、こういう「びびびびびー!」な役がはまりますね。いそいそしたり焼きもち焼いたりして、いい娘なんだけど、恋では負けてしまうのよね…。
尼寺になんか行かなくていいぞ〜!人生は長いぞ〜(←お光に捧げるエール)

で、つまりは 七之助贔屓なんでしょ!?  と言われれば身も蓋もありませんが、なぜ【1部】を選んだかというと「春興鏡獅子」を見たかったからであります。今月は、勘九郎と七之助兄弟が中日で交代して演じるので、できれば両方見たかったけど、さすがにその願いは甘かったですかね。チャンスをうかがう間もなく今月前半はあっというまに過ぎました。
…しょうがない。
虫六子の予定に会わせると、なんと(!)千穐楽を狙うしかなくて、ここだけはなんとかゲットできました(奥の手で)。しかも前から四列目の真ん中やや花道寄り。…こんなところでラッキーを使ってしまっていいのか?俺たち親子。

何はともあれ、中村屋の鏡獅子であります!
この「春興鏡獅子」は、彼ら(勘九郎・七之助)にとって外曾祖父にあたる六代目菊五郎が初演し、祖父の十七代勘三郎に伝わり、父の勘三郎も襲名公演で、兄・勘九郎も襲名公演で演じたという、中村屋にとっては大事な演目のようです。兄の襲名公演では七之助は後見をしたんですよね。(みたかった〜!!)というわけで、満を持して七之助の七之助による「春興鏡獅子」なわけです。
(…と思ったら、平成17年に浅草公会堂の新春歌舞伎で亀治郎とのこれまた競演でやっていました。これも見たかったですね…)

舞踊のことは詳しくないので大ざっぱで恐縮ですが、「春興鏡獅子」のミニ解説。

前半は、舞台は大奥でお正月の鏡曳きの余興に、弥生さんという踊りの上手なお小姓が将軍の御前で舞を披露していて、いよいよお供えしてあった獅子頭を手にして踊り出すと、どこからともなく蝶々が現れ、その蝶々を追って獅子頭が勝手に動き出して押さえられなくなり弥生を向こうの世界につれて行ってしまう。
弥生が姿を消すと、胡蝶の精が現れて舞を踊り、また舞台の後ろには七枚七挺の長唄とお囃子が控えて、聞かせどころを演奏してくれます。
そのあと、大薩摩というお三味線のハイテク演奏が入り、お囃子の乱序となり、花道から後シテの獅子の精が登場して、華麗にして勇壮な獅子の狂いの舞を見せるというものです。

ちなみに、「唐獅子牡丹」という言葉がありますが、獅子(百獣の王)、牡丹(花にたまる露が寄生虫の特効薬と言われている)、蝶々の組み合わせは、中国由来の定型化された画題のようです。

同じ舞い手が、たおやかな弥生と勇壮な獅子の精を舞い分けるところに技量が必要とされるのだと思います。

ちなみに、「(なんとか)獅子」という演目は「石橋もの」と言われていて、能楽の「石橋」をオリジナルとして様々な作品が作られているのです。ヤクの毛で作ったふわふわの鬘をぶんぶん振り回すのが獅子の狂いですかね。「越後獅子」は石橋ものではありませんけど、晒しの合方などは、獅子の狂いの変型なのかな?と思うとちょっと興味深いですね。

以前に染五郎丈が演じたときに「ついに高麗屋にも弥生を演じる役者が出たか」と言われたという話を聞いたことがあるし、例の事件から復活した時の海老蔵も演じていましたね。虫六の地元で沢山のお弟子さんをもつ日舞の偉い先生一門の発表会を拝見したとき、大トリで代表の先生がこれを踊られたのですが、終演後に知り合いの地方さんの楽屋を訪ねたら、踊り終わった先生が這這の体で3人もの男衆に抱えられてやっと舞台裏に降りてきた光景を間のあたりにしたことがあります。それほどキツイ踊りなんだと思います。

あぁ、肝心の感想の前に蘊蓄が長くなってしまいました。
とりあえず、つづきはまた明日ってことで…。

2013年8月21日水曜日

「鳴子温泉郷物語 タルタロスの足湯」のお知らせ

我らが巨匠・クマガイコウキ監督が久しぶりに台本を書き下ろし、俳優・渡部ギュウ(米沢ギュウ)氏とタッグを組んだお芝居


が9月12日の鳴子公演を皮切りに、そのベールを脱ぎます。



クマガイ監督からも、
「youtubeに「鳴子温泉郷物語」の速報版予告編をアップしたので見てください(笑)
  http://www.youtube.com/watch?v=27fuYhpuHuU
  http://www.youtube.com/watch?v=a4eypYDv1Ls
どういう内容なのかまったくわからない予告編です。」
とのお知らせもいただきました。

予告編を見て、良い塩梅にあったまっといて、みんなで劇場にいこう!

2013年8月19日月曜日

「かえるさんとしぶやさん 2013」

火星の庭で、「かえるさんとしぶやさん」というライブがあったので聞いてきました。


★「かえるさんとしぶやさん」
 かえるさん(細馬宏通)with 澁谷浩次(yumbo)
 8/18(日)火星の庭 open/18:30play/19:00
 前売/2000円  当日/2300円 (D別)



ドリンク付きだったので、ビール(ハイチ産)を注文。ライブが始まる前にタコライスときゅうりとなすの塩麹漬けとだだっちゃ豆入りかまぼこで小腹を作りました。結局その後演奏が始まってから、赤ワイン2杯とかぼちゃサラダも追加。

今日のライブは4部構成で、第1部は2人の昨年の共作曲4曲、第2部と第3部は、澁谷さんとかえるさんのソロで、それぞれ苦手な曲、捨て曲、お蔵入りの未発表曲など、そして第4部が今年の新曲4曲+アルファでした。つまり、2人の代表曲はおろか、聴いたことのある曲がほとんどないという意表を突く展開に。ある意味、レア感たっぷりのライブでした。

「兵隊の歌」(共作)「小さい人間」(澁谷さん)とか、「よしおさん」「ビゴにゃん(13番まである)」(かえるさん)などなど、捨て曲(?)にもなかなかの名曲がありました。

それでも、かえるさんの飄々とした語りと朴訥としたギターに、時折ユーミンが降りてくる歌唱はあいかわらず、このおっさんいったい何者???とくすくす笑いを巻き起こし、澁谷さんの曲作りの背景語りもいつも以上に饒舌に、ぽろんぽろんと奏でられるピアノは鍋のなかでとろとろに煮崩れた夏野菜のように甘い香りでゆるゆると客席を包むのでした。ちなみに、今日のテーマは「チャレンジ」と言っていましたが、なんか乗り越えてる感は…皆無でしたね( ̄◆ ̄;)、特に澁谷さん。

アンコールでは、客席からのむちゃぶりに応えて、原曲の片鱗もない「潮騒のメモリー」の完全即興演奏。(ま、リクエストしたのはおいらなんですが(^-^;)…でも、かえるさんのボーカルで聴きたかったのよ、あの曲を!…わがままですが)
なんとな〜く反則技をかけられて煙に巻かれた感があるような無いような…。そして最後は、澁谷さんのリクエストで、かえるさんの代表曲ということになった「とんかつ岬」で幕を閉じました。(っていうか、この構成展開で、「やっぱりちゃんとした代表曲聴きたい」と言ってしまった澁谷さん…、それが反則技でしょう。みんな言いたかったよ、きっと。苦笑)

しかし、お客さん20人いなかったんじゃないだろうか。もったいない。



2013年8月18日日曜日

盆帰り

今年は虫六子も忙しいので、函館も相馬も行けないか…と思っていましたが、「おじいちゃんちに行きたいというので」1泊だけ帰省することにしました。

何をするわけでもなく、 だらだら過ごしてしまった。

15日夕方遅く着いて、近所のおばちゃんちにお土産(笹かま)を届け、晩ごはんを食べ、迎え火を焚きました。火を焚いたら老犬が興奮して鳴いてました。虫六子が松明の炭で鳴いている犬の名前を書きました。

翌日は、朝は「あまちゃん」と一緒におきて、午前中は風の入る父の部屋で高校野球をBGMに父の独り言を聞きながら読書。
震災のあとからずっと書き取り続けている「マイクロシーベルト」のメモが分厚い札束のようになっていました。最初はテレビに出るのを書き写していたのが、テレビで出なくなった(?)ので、いまは新聞の角に載っているのを書き写しているのだとか。
「止めてもいいんだけど、止めるきっかけがないから続けているんだ…」と言い訳していました。いわき市も南相馬市もそれなりに低いのに、福島市だけは桁違いに高い。
「この辺はなかなか下がんないんだなー。海も地下水から流れ出てってんではどうしようもないな、相馬も試験操業やめたって言ってたな。魚もな…」

昼過ぎにお墓参り。
母が自分の実家のお墓に行きたがったので、虫六子と3人で出かけました。庭に駐めっぱなしだった車が異様に暑い…。うぎゃ。
お線香とお花を多めに買って、まずはY地区にある母方のお墓に。亡くなった親兄弟のお話などをぼそぼそ聞きながら。知らないあいだに(いや、電話などで聞いていました、たぶん…)小さい時にお世話になった親戚の方々がずいぶん鬼籍に入られていました。順繰りに人は亡くなっていく。意外にも、母世代のお年寄りは生きているのに、私世代の息子娘の方が亡くなっているという家もあるようで、順番が狂うのは痛ましい。やっぱり、親を看取らずに先に死ぬのは親不孝かもなーなどと。
……津波の地域では順番もなんもあったもんじゃなかったわけですが。
市内の最近出来た住宅団地やなんかを見ながら、実家のお墓に移動。
(相馬市は震災でいちど人口が減ったのですが、南相馬市や相双地区の人たちが移って来て増えているとか…。同現象は南部のいわき市でも?)

実家では去年、父が自分で新しい墓石を立てまして、この日行ったらすでにさっぱりと草取りもしてあり青々しい榊がぎっしり供えてありました。「黒い石に緑の榊のみ」というのが父の美意識らしいのですが、それではちっと淋しいので、少しばかりのお花をねじ込んできました。お線香をあげて、虫六子が水場を往復してペットボトルで水を運んで、榊の他に墓石にもたっぷり水をかけました。

暑かったので、近くのジャスコにいってソフトクリームを食べ、ついでに買い物をして帰りました。
父が同じ部屋で高校野球を見ていたので、「お墓にお花入れてきたから、腐りそうになるころに始末しといてね」というと、苦笑いしていました。

夕方、空が暗くなって来たので雷が来る前に帰ろうということになり、お米とか野菜とかお中元のお裾分けとか、やまほど持たされて帰途に着きました。

親が荷物積みをしている間に、こっそりご近所のふくちゃん(←猫です)に会いにいってた虫六子。2年半ぶりに会えた〜と喜んで帰ってきた。

【おまけ】
ジャスコの鮮魚コーナーで見つけた三陸鉄道公式キャラクター「鉄道ダンシ」のポスター。(特に意味なし)

2013年8月17日土曜日

終戦記念日に「父と暮らせば」を見る

終戦記念日の15日に市内の某予備校に「父と暮らせば」(井上ひさし作)を見に行きました。

これは本当は、浪人中の生徒さん向けに様々な教育的配慮もあって上演されているイベントで、すでに本公演の事前申込みは定員(100名)に達して締め切り!ということなのですが、主演の若林さんにゲネプロに誘っていただき、見せていただきました。
実は2年前から継続されている企画で今年で3回目だそうです。虫六は、去年も拝見させていただき、今年は2回目なのでした。

○仙台「知の広場」特別企画リーディングドラマ公演
「父と暮らせば」
作  井上ひさし
演出・ト書き 宇都宮裕三
出演 明石香織 若林正
 
娘・美津江役が劇団座敷童の板垣桃子さんから、明石香織さんになりました。ちょっと(?)と若返りまして、若林さんとの親子設定に自然な雰囲気がありました。また、スカートの裾を気にしながら、必死にセリフに向き合おうという彼女自身のけなげ感が、役どころにリンクしてとても好感が持てました。若林さんの演技にも迫力があり、本当に朗読劇という感じがしません。去年も同じ脚本の同じお芝居を観たはずなのに、初めて見るような新鮮さがありました。
去年は、家人Tと2人で見に行ったのですが、とても良かったので、虫六子とお友だちのMちゃんも誘っていきました。鑑賞後、「みんな知らなくてもったいないねー」と噂した次第。また来年もぜひやって欲しいです。
終戦記念日に、というところがまた意味深長ですね。

このお芝居はとても好評で、今年の2月に東京公演も実現したそうなのですが、今度は大分で公演をするらしいです。福島でもやって欲しいかな…と、思ったけれど、まだ難しいかも知れないですね。


公演の余韻を引きづりながら、そのあと相馬の実家まで車を飛ばしました。
今年は1泊だけの盆帰省です。

2013年8月13日火曜日

夏稽古

浴衣会まで1ヶ月を切りまして、いつもの年はお盆休みなところですが、「みなさんの見通しをたててから」と今週(12日)もお稽古がありました。

7月中は仕事が忙しくて朝も夜も時間がとれず、練習もさぼりがち…で、お稽古中の「岸の柳」もなかなか仕上がらないままでしたが、先生に気合いが入ってきましたので、そんなことも言っていられず、いよいよ本気モードです。

やるど〜!
最後までお稽古つけていただいたので、まずは指使い…それから暗譜、でしょうか。
なんとなく曲も頭に入って来たぞ。

で、今日も練習!とお三味線を出しましたら…!!

ぎゃぼー、またですか (||li`ω゚∞)
やっとエンジンかかってきたのに…、しかも、湿気の多い梅雨の時期は持ちこたえていたのに…、くじけるなぁー。とほほ。

とりあえず、お三味線やさんにお盆返上で直していただくことに。
人迷惑な虫六であります。すいませ〜ん。


2013年8月11日日曜日

散歩 de かき氷

夕涼み(?)に散歩していたら、ご近所の骨董家具屋さんの「ISHINN」の前でかき氷屋さんが店開きしていました。

S市花京院にあるカフェ「Sweet Spice Asano」のかき氷出張販売「氷巡」でした。
浴衣生地の看板が夏ですね。

昭和なテイストいっぱいの手動かき氷製造器に、自家製シロップ!
もう閉店間際で片付けモードだったのに、滑り込みのお客の注文を受けてくれました。
シャリシャリ氷をかく音を聞くだけでも、涼やかな気分になりますね…。

家人Tが注文したのは、マサラチャイ。
紅茶ベースですが、香辛料が効いていて、独特の美味しさ。

虫六のチョイスは、宇治抹茶のミルクがけ。
苦すぎず甘すぎず、香り爽やかで、良い感じ。
シロップの美味しさもさることながら、氷の薄さが繊細なのが、これぞかき氷!フラッペととはちゃいまんねん。何年ぶりに食べただろうか、かき氷…。虫六子の保育園のバザーとかそんなモンでないかな?普通は途中で頭が痛くなって、寒くなって、もういらないというパターンですが、さくっと食べてしまいました。

我らが店先で食べていたら、お墓参り帰り(この一帯は寺町なのです)のおばあちゃんや、若いアベックが誘われて注文してました(;´▽`A`` 
…暑いですね〜。

「Sweet Spice Asano」のご主人と奥さん。
13日まで店開きしているそうです。9:00から16:00まで。

明日もいってしまいそうじゃ。…次は仙台いちごかな…(* ̄ー ̄*) 

オジギソウ萌え〜

やっと毎日暑い夏がやってきました。朝、植物に水をやろうと思ってベランダにでたら、オジギソウがピンクの花をつけていました。

 …かわいい。

触ると「いやんっ」って感じで葉を閉じるし、水をかけても葉を閉じます。茎の根本から本当におじぎしちゃいます。夜も葉を閉じて寝ていて、植物というよりもまるで動物みたいで面白いし、飽きません。オリーブのおまけに買って植えたのですが、なんだか主役を食っておりますです。

それにしてもどうしてオジギソウってこういう特性があるのかな?
少しググッてみたら土屋隆英さんというタンパク質の専門家の先生が面白い研究をなさっていました。

【オジギソウはなぜおじぎをするの?】

オジギソウは葉に刺激を受けると、それが電気信号となって運動器官である主葉枕(しゅようちん←つまり折れ曲がるところ)に伝わるそうです。すると、主葉枕の下部にある水が上部に移動してしまい、一気に下部の膨圧が減少して葉がおじぎするような現象がおきるのだそうです。このとき、水の移動に関わっているのが、「アクチン」というタンパク質だそうで、細胞の骨格を構成する性質があるらしい。おじぎ運動の前は、アクチンが網目状に丸く束になって細胞内の水は排出されないのに、電気信号でアクチンの束がほぐれバラバラになって水を放ってしまうので水が移動すると。しかし、水を上昇させるポンプ的な機能はまだよく分かってなくて、これからの研究課題だそうですよ。

「オジギソウの謎」はまだ発見の途上だったんですね。

先生は面白い実験もしていて、麻酔効果のあるエーテルをオジギソウの近くに置き、大きなビーカーをかぶせて外気を遮断しておいたら電気信号が伝わらなかったそうです。
酔っ払って(?_?)んのか、オジギソウ。

かわいいなー。

それにしても、このところ「癒しネタ」が多いことに気がついてしまったぞ。う〜ん。
弱っているのか、虫六…。

2013年8月9日金曜日

旅のお供に

出張や旅行に、ついつい安いビジネスホテルを使ってしまうと言う方に、虫六の隠し技をお教えしましょう。

トラベルセットの中に、使い切りタイプの入浴剤を入れておくのです。
疲れて帰ってあとは寝るだけのお風呂が、この1振りでリッチになって癒されますし、ビジネスホテル特有の(洗ってはあるけれど)誰が使ったか分からない感漂うバスタブもあんまり気にならなくなります。
温泉だと誰が入っていても気にならないけど、ホテルのお風呂にお湯を張るとなんだかそんな感じになったりしませんか?(しない?)

大きなパックを買えばお得なんでしょうけれど、毎日使うわけでない上に空きっぽいのでお得パックに手が伸びず、おまけに旅行用のストックを考えて、ついつい使い切りパックに手が伸びてしまいます。気のせいか「きき湯」シリーズが多いのは、近所の生協で買って来たからなのだ。


【今日の困った人】
スーパーの駐車場で携帯で話しながら車庫入れし、行く手を通せんぼするおじさん。

2013年8月8日木曜日

オリーブを植えました

マンションの改装工事以来、プランターは空っぽだった虫六家のベランダガーデンですが、気が乗って、オリーブを植えてみることにしました。

オリーヴというのは、別種でないと交配しないんだそうで、実をとるつもりなら2種類の苗を植えるようにとの説明書きがあったので、とりあえず2苗購入。マンザニロとミッションって種類です。

なかなか難しいみたいなんですよねー、オリーブ。
実は、以前にいちど1鉢買ってダメにしたことがあります。今回はあり合わせの長プランターに2苗、しかも、根本にオジギソウ(←おもしろい。ほほ)まで植えてしまったので、少しおっきくなったら別の鉢に植え替えねば…。植えてしばらくは長雨つづきでしたが、この2、3日お天気になったら急に伸びてきました。

白いテラコッタのポットにでも植えかえて楽しみたいところですね。なんちうか、うちにオリーヴが育ってるということの、ちょっと嬉しい気持ち…で、軽めのストレスが解消されますな。

オリーブと言えば、瀧口修造さんですね。
…この説明は長くなるので今日は省略するべ。
「わがるやづだげ、わがればいい」(BY 花巻さん@あまちゃん)←相当好き。今日8/8のネタはジャイアント・馬場でした (≧m≦))

上手に実がなったら瀧口さんよろしくお友だちにオリーブの瓶詰めをお配りしたいと思います。
それにしてもわさわさと実がなるような巨木が我が家のベランダに育つのだろうか…!?


2013年8月5日月曜日

夏のニコルでまったり吞み

やっと梅雨が明けました。
明けたと思ったら大きな地震がきてビビりましたが、とりあえず大きな被害が無くて良かったです。2011年の大地震の余震だったそうです。(「東日本大震災の余震じゃなくて、大地震の余震だからね!」と夏休みこども科学相談室(NHKラジオ)の先生が苦言を述べておりました。)

それはそうと、昨日は久しぶりで「のんびり酒場ニコル」で店吞みしてきたのだ。
この春にお仕事をリタイアした I田さんのご苦労さん会をやりましたのだ。わくわく。

日曜日で早くに着いたので、まだお客さんはいませんでした。
夏のニコル、冷房が扇風機オンリー (;;;´Д`) でも、今日はけっこう涼しいので平気です。ビール〜!

ニコさん、お久しぶりで〜す。
明日は花火大会で、お友だちの居酒屋さんたちと特別屋台メニューを出すらしいです。
このあたりまで花火見物の人出があるんだとか。
忙しそうですね〜、頑張ってください。

I田さんも到着したので、まずは蔵ビールを注文。シルクの泡だよ〜。
今日のビールは、岩手蔵ビールのパッションウィートエール。甘くないけどトロピカルフルーツのような風味が個性的です。

お通しは、いんげんの唐辛子煮、冷や奴のらっきょう味噌のせ、茄子のバルサミコ酢煮、キュウリの昆布巻き、まい貝。

ビールの2杯目は、リアルエール・スタウト黒で。
冷やさず常温で吞むのですが、これが風味ゆたかでワインのように美味しい。

ポテトサラダ。
毎回、別のレシピのポテトサラダが出て来ます。どれも美味しいのですよ、これが。

ほや!石巻産だそうですが、肉厚で新鮮。ほやって美味しいよね〜。

ニコルといえば、アジフライ!
半分は半生で、半分はしっかり揚げてあります。

そんなわけで、そろそろ日本酒に…。
今日のお酒は、滋賀の不老泉。古い酒蔵に住み着いている野生の天然酵母で醸造したお酒だそうです。意外にクセのない美味しい酸味で飲み口爽やか、旨かった。最初は冷やで、次はぬる燗でいただきました。

しらすと海苔の卵とじ。やさしい美味しさです。

「凱陣」が呑める店、ニコル!
今日のはKU16純米酒。琴平の凱陣蔵元・丸亀本舗を訪ねた話しをして、しばし盛り上がりました。ほほほ。

牛すじとトリッパのトマト煮込み。
ビーフシチューみたいで美味しい。フランスパンにのせて食べるんですけど、すすんでしまいパンのおかわりをしてしまいました。

白レバーのウスターソース漬け。
ずいぶん食べてます?私たち…。

次のお酒は、辨天娘。ぬる燗です。

まるでグルメブログのように、注文したものばっかり書き連ねてしまいましたが…。
夕方は涼しかったので、まったりゆっくりやるにはちょうど良かった。

なんと、I田さんはご退職にあたり、緩やかなソフト・ランディングを図っていて、数年前から織物をはじめていたそうで、仕事をやめたので、週4日その工房に通っているんだとルンルンでした。処女作も拝見!やっぱりお仕事丁寧ですわ〜。っていうか、週4日通うっていうのは「嘱託でご出勤」と同じレベルですから…。基本的に勤勉です。
「いいなぁ〜、定年後に機織りは楽しそうですね〜」と羨ましがったら、
「あんたも定年になったら、やりなさい」というので、
「私は定年ないですから、いつでもクビになりますから…」とお返ししたら、
なんだか言葉が続かなくなったようで、痛かったっす。
(いえ、お仕事は真面目にやっております。まじで)

っていうか、うちは受験生がいるので、まだまだ悠々自適までは遠い先ですが…。


今日の日記は窓から花火を見ながら書いてます。
今日(8月5日)はS七夕の前夜祭花火大会だったのです。夕方に物凄いスコールが来て花火やれるんだろうか?と思いましたが、6時過ぎに上がって、無事に開幕した模様。我が家は風上だったみたいで、窓から良い眺めです。
ニコル屋台もきっと繁盛していることでしょう。

っていうことは、なんですか、明日から七夕祭りなんですね。


2013年8月4日日曜日

ガ!でしょ。

今日は、お仕事でお世話になっている鉄・道免許皆伝のみなさんの飲み会がありまして、夜分に帰ったら、マンションのエレベーター脇の壁に、みたこと無いヤママユのような大きな蛾が止まっていました。

あんまり綺麗だったので、思わずパチリ。

薄緑の翅の上辺に紫茶の筋が1本ぴりーっと縁取っていて、カッコいい。


こちらはやや横顔。触角は明るい茶色ですかね。
ストロボを焚くと飛んでいってしまいそうだったので、なしで撮ったら、やっぱりピンが甘くなってしまいました。

ここで突然、夏休み生き物講座。
これ、なんて蛾でしょうね…と思い、調べてみたら、意外とすぐに判明しました。

オオミズアオ(大水青蛾)の雌ですね、どうやら。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/oomizuao.html

あ〜、でもでもでも、宮城県ではまだ発見されていなかったかも…
http://www.jpmoth.org/Saturniidae/Saturniinae/Actias_artemis_aliena.html
もしかして、大発見か…?!

よく見ると、まだ翅が伸びきっていないのかな?という感じもしますが、明日の朝見に行っても、もういないですよね。

【後日談】
このあと2日ほどたっていますが、このオオミズアオさんまだマンションの壁にひっついております。ご飯食べなくて大丈夫なのか…?でも明るいところで(シラフで)よく見ると、けっこう翅がボロボロなのよね、戦いに敗れて逃げて来たのか、どこかに卵を生み付けてきて余生を過ごしている状態なのか…。

2013年8月1日木曜日

7月に読んだ本

2013年7月の読書メーター
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:484ページ
ナイス数:18ナイス

春山町サーバンツ 2 (ビームコミックス)春山町サーバンツ 2 (ビームコミックス)感想
「お父さんとお母さんはどうして結婚したの?」つるこちゃんの疑問は、だれにでも経験のある素朴な疑問。でも巻村吾郎さん・浜さんのなれそめは、娘じゃなくても読者も知りたいよ〜。深い謎です。つるこちゃんの「春山町サロン」編集長就任で、もう一度筆を執る気になった小説家の吾郎さん。しかし、筆が止まってしまい…凍死するのは早すぎるでしょ。吾郎さんの才能の片鱗を早くみたいと思うのでした。un peuの蜃気楼・武姉は良いキャラクターですね。それからベーゴマコンビの北村さんと杉さんも大好きです。春山町暖かいなー。
読了日:7月31日 著者:朝倉世界一


竜の学校は山の上 九井諒子作品集竜の学校は山の上 九井諒子作品集感想
家族が古本屋さんから買って来たのを読みました。この作家を知らなかった自分のアンテナの低さを反省。へぇファンタジー業界もこういう作家が出る時代になったんだと、ちょっとした痛快さも味わいながら全篇楽しみました。表題作の宇ノ宮大学竜学部という発想はユニーク。現代の日本には竜の需要は全く無いけど、その活用法を探って奮闘する竜研究会。竜なんか(歴史はあるわけですが)役に立たないから大切にする意味ないんじゃないかと…実にシニカルです。竜を日本一周させるのに全自治体から上空進行許可を取るべしというくだりがリアルで笑う。
読了日:7月24日 著者:九井 諒子

読書メーター

言い訳じゃないけど、先月は忙しすぎて大変だった…。
読み終わったのはまんがだけだった…。
情けなし。