2013年9月1日日曜日

8月に読んだ本

2013年8月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1976ページ
ナイス数:36ナイス

姫神の来歴: 古代史を覆す国つ神の系図姫神の来歴: 古代史を覆す国つ神の系図感想
記紀神話の物語を神社の来歴や現場を訪ね、ときには直感をたよりに史実に中にはめ込んでいく。すると「国つ神」と「天つ神」の争いの姿が浮き上がってくる。神はいくつも名をかえ系図を前後しながら登場する。為政者の都合のいいように作られた神話の矛盾をパズルのように当てはめながら秘められた古代史を読み解く仕事は、やや荒削りだが刺激的で面白い。確かにスサノウって?アマテラスって?オオクニヌシって誰?!である。10年かけた労作だ。種明かししないのでまずは読んでみることをお薦め。著者は今年3月に急逝されたそう。残念すぎる。
読了日:8月29日 著者:高山貴久子

一夢庵風流記 (新潮文庫)一夢庵風流記 (新潮文庫)感想
某君のお薦めにより隆慶一郎入門書として読みました。「傾奇者」とはいうけれど、前田慶一郎って人物はちょいと斜に構えた男子にとってはまさに理想の人物として描かれているわけですね。喧嘩に強くて奇抜なセンスと洞察力、権力者にも買われず媚びず、身分を問わず男が惚れ込み(なにより友情を大事にする)、女にもモテる(しかも惚れた女には繊細なほど優しい)、誰も飼い慣らせない馬とも通じる。戦国時代を飄々と面白がって生き抜いてしまう。男子ってこういう人をカッコいいと思うんだ…ということがよく分かりました(笑)
読了日:8月19日 著者:隆慶一郎

明治演劇史明治演劇史感想
御一新で諸芸雑芸は衰微の運命をたどったけれど、能・歌舞伎・浄瑠璃は古典芸能として今も健在だ。維新当時、幕府がパトロンだった能楽、大衆にあった歌舞伎は社会の変化と混乱による影響をもろに受けたが、人形浄瑠璃は変わらず人気を誇っていたという。また新政府は文化的アイデンティティを必要としていて「天覧」という装置でこれら芸能を保護した。一方、民衆の感性は写実を求め、その影響は歌舞伎に顕著で、新劇・新派の誕生台頭や変質を生んだ。九代目團十郎と五代目菊五郎が大輪の華を競った最も魅力的な時代は意外にもホンの5年足らず。
読了日:8月14日 著者:渡辺保

ふたがしら 1 (IKKI COMIX)
ふたがしら 1 (IKKI COMIX)感想
3巻が出たので再読。線に色気があるね。
読了日:8月4日 著者:オノナツメ







ふたがしら 2 (IKKI COMIX)ふたがしら 2 (IKKI COMIX)
読了日:8月5日 著者:オノナツメ








ふたがしら 3 (IKKI COMIX)ふたがしら 3 (IKKI COMIX)感想
やっと出てくれました。とりあえず前2巻を復習して読みました。あーそうだった、大阪の頭んとこでした。髪結で剃り残しのカミソリを立てられるとき背後にオーバーラップする甚三の顔が怖いです。江戸と大坂、でっかい仕事ってどんなヤマかな。大阪の一味は役者揃いです。また弁蔵の暖かい感じのファミリーが登場しましたね。そして宗次のバックグラウンドも何気に…。それにしても気になるのは、3巻にきて絵が変わったような気がすること。おときさんなど女性の描き方に違和感が…アシさんが変わった?と思うのは私だけ?
読了日:8月4日 著者:オノナツメ

GBパーク (バンブーコミックス )GBパーク (バンブーコミックス )感想
オノ・ナツメ先生の守備範囲の広さに舌を巻きました。今度のモチーフは近所の公園に集うゲートボールシニア。まだ若いつもりのメンバー(60代くらい?)が「敬老の日」に抵抗したり、もちよりお菓子で時間を過ごすか、練習するかで小さな諍いがあったり、実は幼なじみでそうとう気心がしれてる感じなのに結婚したりすることもなく各々それなりに良い家庭をもっていたり、熟年乙女の恋バナ…とか、いかにもリアルにありそうなネタなのですが、なんだかオノワールドに閉じ込められてお伽噺でも読むようなほっこり感。みんな子どもの延長ですね。
読了日:8月1日 著者:オノ・ナツメ

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